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Q.原罪って何ですか?

 聖書では、人間には生まれながらの罪があるって言うけど、私は今まで正直に生きてきたし、何も悪いことなんかしてませんよ。なんでそんなこと言うの?

A.聖書の言う罪の原義を知ってください

 聖書の説く罪は、ギリシア語でハマルテーア(目標を外す)と表されます。つまり、私たちが生きていく上での本当の目標を見失った状態です。滅び行くものを目標として生きている状態です。私達は、本当の道がどこにあるのかを自分の力で選び取っていくことのできない存在です。法律など外側から定められた基準によって、良いこと悪いことを判断して生きています。
 例えば、50年前の戦争は、今でこそ、政策的に、あるいは道義的に誤りだったと考える人が大多数ですが、当時は逆に賛同する人が大多数で、クリスチャンでも多くの人が国の繁栄のためということで協力していきました。それに、反対すれば非国民などと呼ばれてひどい目にあったと言います。日本には、人の評価を過剰に気にする人が多いと言いますが、周りの状況を基準に行動しても当てになりません…。それどころか当てにしたために、とんでもない誤った道に足を踏み入れてしまうことさえあります。
 しかし、自分自身だって当てになりません。生まれながらの自分は、いつか完全に消えてしまう存在です。自分が存在していた痕跡さえもなくなるときが来ます。それでも、人々は、そんな運命に反抗するかのように、自分の存在を確認するための何かを求め続けます。周りが幸せだったら自分は不幸せだと思うような相対的な価値観の中で…、偶然に支配された世界の中で…、フラフラとさまよいながら、まるで、飼い主のいない羊のように…。
 生まれたのも偶然? 死ぬのも偶然? それっきり…。何のための人生なのでしょうか? 何の意味もないのでしょうか? 私は心の中に大きな穴が空いているような気持ちでした。目に見える世界には、この心の中の穴を埋め合わせてくれるものはなかったのです。イエス・キリストだけが、全く違った場所から働きかけてくれたのです。そして私は永遠を知りました。変わる事のない世界の存在を知りました。